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毒きのこによる食中毒にご注意ください!
新潟県では、9月から11月中旬までの秋季を「毒きのこ食中毒予防強化期間」と定め、毒きのこによる食中毒の予防を呼びかけています。 |
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食用と正確に判断できないきのこは絶対に
「採らない」「食べない」「人にあげない」 ようにしましょう! |
※令和2年度から原則として、保健所(地域振興局健康福祉(環境)部)窓口における野生きのこの鑑別受付は行っておりません。
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予防チラシをご活用ください
きのこによる食中毒に注意!(1,269KB、PDF)
きのこによる食中毒を予防するために…基本の心がまえ
きのこにまつわる迷信
きのこの見分け方として、昔から多くの迷信や言い伝えがありますが、すべてあてにならないので、絶対に信じてはいけません!
迷信の例とその回答
誤った迷信の例 |
回答 |
柄が縦に裂ければ大丈夫。 |
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多くの毒きのこは柄が縦に裂けます。 |
ナスと一緒に煮れば毒が消える。 |
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ナスと一緒に煮ても毒は消えません。 |
虫が食べているきのこは食べられる。 |
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毒きのこでも虫は食べます。 |
地味な色は食用、派手な色は毒きのこ。 |
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多くの毒きのこは地味な色をしています。 |
塩漬けにすれば毒が消える。 |
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塩漬けにしても毒は消えません。 |
きのこによる食中毒 県内発生ワースト3
よく食中毒を起こす代表的な毒きのこの種類は少ないので、特徴を完全に覚えましょう!
新潟県内のきのこ別の発生状況を見ると、毒きのこの上位3種類で、全体の80パーセント以上を占めています。
なじみのある食用きのこと良く似ているので、注意しましょう。
特徴 |
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柄(傘のつけ根)の肉の内部に黒いシミがある。(ないものもある) |
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ヒダ(傘の裏側)が暗闇で発光する。(新鮮な場合) |
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柄のつけ根にリング状の隆起帯がある。 |
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症状 |
おう吐、腹痛、下痢 |
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ツキヨタケ
ブナなどの枯れ木に重なって発生
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ツキヨタケ断面
柄の肉の内部に黒いシミがある
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暗闇で発光するツキヨタケのヒダ
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シイタケ
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ヒラタケ
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特徴 |
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傘や柄は淡橙色〜茶褐色 |
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傘は開けばじょうご型になる。 |
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症状 |
手足の先が赤くはれ、焼け火箸を刺すような激痛が一ヶ月以上続く。 |
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ドクササコ
傘・柄は淡橙色〜茶褐色
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ドクササコ断面
じょうご型になっている
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ナラタケ
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特徴 |
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成熟すると、ヒダ(傘の裏側)が肉色になる。 |
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ウラベニホテイシメジ(食用)と一緒に生えていることがある。 |
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症状 |
はげしい吐き気、おう吐、下痢 |
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クサウラベニタケ
成熟すると、ヒダが肉色になる
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クサウラベニタケ
林内の地上に群生する
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ウラベニホテイシメジ
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その他注意を要するきのこ
カエンタケ(猛毒)
特徴 |
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棒状やサンゴ状をした赤色のきのこで、時に20cmを超える |
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新潟県内では、過去に死亡事例が発生している。 |
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症状 |
運動機能や言語障害、腎不全、肝不全が起こり、死亡することもある。 |
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カエンタケ
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もし食べてしまった場合は…
下痢やおう吐などの中毒症状(※ドクササコの場合、手足のしびれや激痛)を起こした場合は、早急に医師の診察を受けてください。
その際、原因と思われるきのこが残っている場合は、持参して治療の参考にしてもらってください。
きのこによる食中毒の事例集
似ている食用きのこと誤認した鑑定、思いこみ、迷信などの原因から、実際にきのこによる食中毒が起きてしまった事例を掲載しました。
事例1(ツキヨタケ、素人鑑定)
11月初旬、Aさんは、材木店の紅葉の木に生えていた「きのこ」を採取しました。自宅に持ち帰って油炒めに調理して食べたところ、1〜4時間後、食べた7名全員がおう吐などの食中毒症状を呈し、1名が入院しました。
残っていたきのこを調査した結果、採取した「きのこ」は「ツキヨタケ」であることが判明しました。 |
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Aさんは、持ち帰った「きのこ」を近所の人に見てもらったところ、食用の「ヒラタケ」と言われたことから、食べられると思いこんでしまったそうです。 |
事例2(ドクササコ、迷信)
10月中旬、Bさんが山林で採取した「きのこ」を自宅でみそ汁に調理して食べたところ、数日後、食べた人のうち1名が手足の先のしびれと激痛の症状を呈し、入院しました。
症状や聞き取り調査の結果、採取した「きのこ」は「ドクササコ」であると断定されました。 |
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Bさんは「縦に裂けるきのこは食用」との迷信を信じており、見た目が食べられそうな「きのこ」が縦に裂けるのを確認して、食べることができると思いこんでしまいました。 |
迷信を信じたために、実際にきのこによる食中毒が起きたことがわかります。
事例3(ツキヨタケ、思いこみ)
9月中旬、Cさんが自家用のヒラタケ栽培用「ほだ木」から採取した「きのこ」を、醤油焼きなどに調理して食べたところ、数時間後、食べた3名全員がおう吐・腹痛などの食中毒症状を呈し、病院で治療を受けました。
残っていたきのこを調査した結果、採取した「きのこ」は「ツキヨタケ」であることが判明しました。 |
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Cさんは、問題の「きのこ」の形状が多少「ヒラタケ」と異なることに気づいていたものの、「ヒラタケ」を栽培していた自家用の「ほだ木」から採取されたのだから食べても大丈夫と思いこんでしまいました。 |
原因きのこ種別中毒発生状況(新潟県)
原因きのこ種別に見ると、ツキヨタケによるものが、全体の約半数を占めています。
原因きのこ種別中毒発生状況
(昭和57年から令和5年まで累計/新潟県)
原因きのこ種別 |
件数 |
患者数 |
ツキヨタケ |
112 |
394 |
ドクササコ |
37 |
71 |
クサウラベニタケ |
23 |
92 |
その他(※) |
39 |
142 |
合計 |
211 |
699 |
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※ ツキヨタケ、ドクササコ、クサウラベニタケ以外の毒きのこによる食中毒 |
<原因となった毒きのこ>ヒカゲシビレタケ、カキシメジ、カエンタケ、テングタケ、ヒメアジロガサタケ、ヒメアジロガサモドキ、コレラタケ、イッポンシメジ、オオワライタケ、カオリツムタケ、ニガクリタケ、ハイイロシメジ、イボテングタケ、モリノカレバタケ属、カヤタケ属(推定も含む)、ドクアジロガサ、シロハツモドキ等 |
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